「宮城県七ヶ宿」 04"5.12  七ヶ宿街道FF旅。BGM哀愁の旅路
[街道沿いのスモールリバー](宮城県七ヶ宿町茂ケ沢)
◆山形県と、福島県に境を接する山間の街道筋に七ヶ宿町がある。
江戸時代、奥州と羽州を結ぶ山中七ヶ宿街道(国道113号)の要所として栄えた宿場だった。安藤家白石から西の高畠町へ向かう街道が七ヶ宿街道で、上戸沢・下戸沢・渡瀬・関・滑津・峠田・湯原の七つの宿場を結び、米沢盆地、福島盆地へ抜ける。かつては参勤交代の大名や出羽三山詣での人々が通ったこの街道沿いは、今も宿場の面影を残す茅葺屋根の民家が点在する。
◆振袖地蔵と関の地蔵
昔、参勤交代で江戸に向かう秋田の殿様が滑津辺りで娘を見初めた。
後に探した時には既に娘は亡くなっていた。嘆いた殿様は一体の地蔵様を刻ませた。振袖姿のお地蔵様は、どこか娘に似ていると言う。
◆一方、関の町外れで西を向いて立っているのが「関の地蔵」だ。
なんでも、振袖地蔵と関の地蔵とは恋仲だそうで、縁結びのお地蔵さんとして親しまれているそうです。
私も、そんな恋いとやらにもう一度授かりたいものです!

ブナの森渓流 <神秘の流れ>
◆そのブナの森で、イワナが大挙して舞っているとの情報あり。
さっそく偵察釣行に出発。東北道国見ICから、小坂峠を越えて七ヶ宿町に向かったのである。七ヶ宿ダム湖を左に見ながら、街道沿いの釣具センターに立ち寄りフィールド状況を聞きながら入漁券を購入。
R113を、更に山形方面に向かった。
茂ケ沢は、白石川の源流域支流にあり流程も短く小さな渓流なのだが、ブナの森から湧き出す湧水は極めてクリアで、その雰囲気は釣り人を魅了する。街道から、右折して小さな集落を過ぎたあたりから入渓。
◆国道から僅か15分。
其れなのに、このクリアな水質とブナの緑が織り成すコントラストは、心洗われる見事なバランスだった。苔むした石は、安定した水量を物語っていた。
FFタックル「My Fly Tackle」

◆FFタックルは、7F3inロッド(ORVISセブンスリー)
DT#3ライン。7.5Fリーダーに、6Xティペット。
セレクトフライは、#14番ホワイトパラシュート。
◆AM:11:00.
ブナの木漏れ日から水面をそっと覗くと、無数の陽炎が乱舞している。
こんな時間なのに、普通の渓流では考えられない光景だった。暫し5分ほど観察。倒木の縁際でパシャリとライズした。そして、手前の落ち込みでもボイルした。

魚影の濃さに戸惑いながら、3Mも離れていないポイントにフライをシュート。先程見たヤツが、全くの疑いもなくパックンチョ。白い斑点が鮮やかなイワナだった。この辺りの渓相は、大小の石が折り重なる山岳渓流特有の落ち込みポイントが続いている。

ヤマメがヒット<絵に描いた餅>
◆一時間ほど遡行した所に、ブナのトンネルがポッカリ開いた少し開けたオープンフィールドに遭遇。ロケーションが抜群だったのと、岩魚の魚影が確認できたので、ヒットを確信してカメラをセット。ヤマメちゃん。こんな時って、上手く行かないんですよね。
案の定。!!!だよ。

◆余裕満々でフックアップしたのに、カスリもしなかったとは。でも、誰も見ていなかったから良かったよ。よく見ると、アイツが再びさっきの位置に戻り泳いでいる。気分を取り直して、再びトライ!
今度は一発で、ヒット。しかし、狙った獲物とは違うチビヤマメがライズしてしまった。

イワナがヒット<イワナと勝負><写真拡大>
◆大きなカーブに、倒木が横たわっていた。
その下から盛り上がる流れの両サイドは、あたかもイワナの砦のようだった。フライを、エルクカディスに変えて足場を確保。水面スレスレに、サイドキャストでクロス(ねじ込み)シュート。殆ど着水と同時に、黒い姿を現した。
◆2mも無いストリームスペースだったが、ゆっくりと浮上して行き成り咥えた。フックアップは確実だったのだが、ロッドティップはブナの小枝の中に。下流に落としながら、素早くランディング。25cm級のイワナだった。

写真を数枚撮った後、魚体のアップをと思い流れに放して置いた。
カメラを構えてリーダーを手繰っていたら蛻の殻。又しても失敗をしでかしてしまった。でも、バーブレスフックに素早いリリースこそ、フッシャーマンの礼儀ですからね。水面上には、相変わらずカゲロウが乱舞している。その数は物凄く、自分のフライを見失う程だった。しかしながら、ここのトラウトは殆どプレッシャーを感じていないようだ。
チビイワナチビヤマメ
◆今回の半日釣行では
25cmイワナを頭に27匹のキャッチ&リリース。
小さな渓流なので、必要の無いキープは控えて欲しい。
広葉樹の森は、多くの水生昆虫を育てています。殆どの川石上には、分厚い苔が張り付き昆虫の抜け殻がびっしり付着していた。
<写真拡大>
<これからの季節、虫除けスプレーは必需品となる。
誰かみたいに、決して肌を露出させてはいけません。>

■ブナの森。
奥羽山脈の原生林は、殆どがブナの樹木で覆われている。
踏み締める足元は、落ち葉の堆積で絨毯のようにフカフカしていた。振袖地蔵
この腐葉土は、数mもの積雪と雨を濾過してくれる自然の浄水器の役を果たしている。
川石の表面は、洗剤で洗った食器のようにキコキコ音がする。光を通した水質は、極めてクリアで身も心が引き締まる
思いがします。私のように、純真なオトコはですよ!
■七ヶ宿旅の随想。
生き物にとっての旅とは、いろいろなドラマが展開する。
自然のサイクルを生き抜くために、何千kも旅をする渡り鳥。
生涯の道に戸惑い、路頭をさ迷う旅人もいる。楽しさよりも、自分を見失った時の方が人に愛着を持つのは何故か。
そんな気がする今日この頃でございます。.............!!ヨシ爺。
■小原温泉かつらや旅館。宮城県白石市小原字湯元23
TEL:0224−29−2121 
東北自動車道白石ICから国道4号線を国見方面に向かう。
しばらく走り、国道113号線との交差点を南陽方面に右折する。
約30分程で、小原温泉の標識から斜め右に入り坂を下ると温泉街。

Link

物産センター<七ヶ宿街道にある旬の市>
■FF旅の楽しみは、昔の風情を垣間見る事と郷土の味わいである。
何処に行っても必ず目に付くのが手打ちソバだ。自分でも打つので、楽しみの一つ。今回は、滑津大滝に近い旬の市に寄ってみた。そば
ドライブインのように見えたので、最初はその気も無かったが雰囲気が良かった。村人の匂いがしたのである。天ぷらそば500円。それにしても、安いので気がかりだったが、出されてきた逸品が気に入った。

■木の器に、山菜の漬物とてんぷら。これが又いい味を出しているではないか。混ぜご飯のお握りもうまかった。キッチンを見てみると、食材は全て朝取ってきた新鮮なものばかり。調理しているのは、村人のようだ。ここでは、村内で採れる食材も販売している。
◆東北道国見IC〜七ヶ宿町約一時間。お土産とお食事:滑津大滝前:旬の市七ヶ宿。木製品と山菜ソバは絶品。
白石川漁協:0224:26:2069
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