■旧林道を5キロほど進むと、これ以上は通行ができなかった。 車を捨てて、道無き道を進んで行く。100mも行かない内に、落石のため道は凸凹だった。 これから先は、ブッシュ帯もあるから少しづつ進む意外に手立ては無い。足元を確かめながら、未だ見ぬ鼓滝に急いだのである。 ■戦後の植林地跡 我々が進んできた林道は、戦後に植林された杉林の為に造られた様だ。 行く手には、50年程の杉林が各所に見られた。しかし、どの場所も手入れなどはされていない。道理で道の修復もされていない筈である。この林の中は、思い掛けない収穫もあった。 山菜のシドキです。この山菜は、キク科の多年草で和名はモミジガサ、方言にはシドキ、シドケ、シドキナ、シンドキ、キノシタ、トウキチ、スドケ、シトキ等いろいろな呼び名がある。東北地方では一般的にシドケと呼ばれているようだ。 ミズ。アイコ。等など。これを見つけた女将さん!滝の事など忘れて、せっせとシドキに狂ってました! |
|
■道に迷う3人組。 狭い道無き道を、歩く事30分が過ぎていた。 もうそろそろ到着してもいい頃なのだが、山腹を横切る獣道は未だ平行線を辿っている。斜面を曲がった時に、大きな滝の音を聞いた!この下にある!そんな誘惑の音は、是までに何度も聞いていたのだが、今度こそ間違いはない!大きな滝の音に、誰もがそう思ったに違いなかった。20分ほど掛けて斜面を降りてみると、滝など何処にもなかった。あの音は、幻だったのだろうか?間違いなかったのは、道に迷ってしまった事実だけだっだ。 沢沿いに遡行しようと試みたが、余りにも険しく断念! 再度来た道に戻り、再び山腹横断を開始したのである。 歩き始めてから45分。足元の獣道が、沢方向に降っいるのを感じた。そして再び、大きな滝の音が迫ってきたのである。今度こそ間違いはない!ドンドン滝の瀑布音が響いてきた。疲れている筈の3人組みだったが、それも忘れて岩場を乗り越えた。
その滝は、見るからに40m以上あると思われる巨大な滝だった。 悪戦苦闘のヤブ漕ぎ時間は、45分位だったろうか。道に迷わなければ、最短30分程度なら到達できる距離にあったのだ。滝の落とし口は狭かったが、一気に膨張して水飛沫が舞い上がる!滝壺内からは、異様な音が発生しているではないか!その飛沫は、あたかも鼓の音に合わせて舞いを演じているようだった。 ■滝壺は二段になっているのだが、最初の落ち込みは隠れていて確認できなかった。二つ目の滝壷の面積は、約30坪程だがこれ以上近づく事は不可能だ。しかし、少し離れてよく見てみると、両側の岩盤が「つつみ」のように円形に縁取られているのである。 ◇幻の鼓滝」 誰が付けたのかは定かではないが、まさしく水の妖精が舞う鼓滝に違いなかった。この滝には面白い伝説がある。「村人が、山菜採りの途中で出会ったそうな。躍動する鼓滝を前にして我を忘れて身震いしたとか。帰り道、ハッと気がついた!手に持っていた筈の山菜袋が無かったのである。そうだ!あの滝を前にして、身動きできずに落としてしまったのだ。」 ◇我々の鼓滝探検は、初トライで見事に到達しました。 この素晴らしい鼓滝を、多くの観光客の方々にお見せしたいと思っています。高湯不動滝から、須川沿いに降下して鼓滝。信夫温泉林道のルートになります。但し、安全対策はくれぐれも「自己責任」でお楽しみ下さい。 |
|
■福島県立美術館 福島県歴史資料館 福島市古関裕而記念館 福島市資料展示室 浄土平天文台 小鳥の森 ■福島市民家園 原郷こけし群 西田記念館 四季の里 花見山公園 浄土平ビジターセンター |