<ホタルの生態>
■日本で「ホタル」といえば、本州以南の日本各地に分布し、5月から6月にかけて発生するゲンジボタル Luciola cruciata を指すことが多い。日本ではゲンジボタルが親しまれていて、これが全てのホタルの代表であるかのように考えられるが、実際には遥かに多様な種がある。国内には約40種が知られるが、熱帯を主な分布域とするだけに、本土より南西諸島により多くの種がある。ゲンジボタルの成虫が初夏に発生するため、日本ではホタルは夏の風物詩ととらえられているが、必ずしも夏だけに出現するものではない。たとえば朝鮮半島、中国、対馬に分布するアキマドボタル Pyrocoelia rufa は和名通りに秋に成虫が発生する。西表島で発見されたイリオモテボタル Rhagophthalmus ohbai は真冬に発光する。
■発光するホタルの成虫は、腹部の後方の一定の体節に発光器を持つ。幼虫は、腹部末端付近の体節に発光器を持つものが多いが、より多くの体節に持っている場合もある。
ホタルの発光物質はルシフェリンと呼ばれ、ルシフェラーゼという酵素とATPがはたらくことで発光する。発光は表皮近くの発光層でおこなわれ、発光層の下には光を反射する反射層もある。ホタルに限らず、生物の発光は電気による光源と比較すると効率が非常に高く、熱をほとんど出さない。このため「冷光」とよばれる。
<カンニョボとは?>
■昔は、何処の堰を見ても沢山張り付いていました。
しかし今ではその姿を真近で見ることはありません。
イワナの里では、大切に育てています。カワニナの保護活動をしています。
山からの湧き水は岩魚の養殖に使用していますが、その水路沿いをクリアに管理しています。つまり、生活排水は別に流しています。カワニナの産卵は、ホタルの産卵期に同期します。生まれたてのホタルの幼虫は、大きなカワニナは捕食できませんから、数ミリ程度の小さなカワニナを餌とします。
■ホタルの産卵は、川岸のコケ類に卵を産み付けます。
その数は、一匹の雌成虫で1000個近くも産み付けます。しかし、成虫に辿り着くのは10匹程度になってしまう。
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