◇福島県郡山市郊外に連なる奥羽山脈。 その中でも、安積山は美しい裾野が広がる伝説の山でもある。 この山からの眺望は、南に那須連山。東には阿武隈山脈。そして北西には磐梯山と猪苗代湖。北東には、安達太良山が見える山として人気がある。週末には、県内外のトレッカーが集まり、まるで山上のお祭りの様相を見せる。 御霊櫃峠の駐車場は、トイレはあるのだが駐車スペースが20台未満と小さい為に、不満の声が多く聞かれる。しかし、山上なれば是もやむなし譲り合いの心で楽しみたいものです。大将旗山から、樹木の中を暫し下りとなる。 ヤマアジサイやタニウツギの花に、美しい蝶が何匹も吸水している。黒くて大きいのが、クロアゲハ蝶。白地に茶褐色の蝶は、高山蝶でもあるアサギマダラだ。地面に日向ぼっこしているのは、ヒョウモン蝶。夏子(春の個体ではなく夏に羽化した個体)なのか、ミヤマカラスアゲハが羽化していた。花と蝶?まさに蝶の楽園だった。 |
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◇湖上に浮かぶ磐梯山。 大将旗山から安積山に向う尾根伝えに歩いていると、雲の流れと共に周辺の山々が動画のように変化する。さっきまで見えてた紺碧の猪苗代湖が、あっと言う間に白いガス状の雲に覆われた。徐々に、磐梯山が雲上に姿を現してきました。 山ツツジの最盛期は6月上旬なので、既に終わりを告げていましたが、手前の土手に咲いている花は初夏の風物詩でもあるアズマギクです。タンポポのように、そんなに派手な色彩ではないが磐梯山をバックにしてよく似合っていました。 <中高年でも安心ルート> ◇安積山トレックルートは、若干の起伏はあるものの両手登坂ポイントはありません。 岩場地帯は、山頂付近に少しだけあるもののルートの80%は柔らかい土の足場です。年配者のトレッカーにとっては、固い岩場と柔らかい土の足場とでは大いに疲れの頻度が異なってきます。足元が不安定だと、腿の筋肉疲労が極度に増すからです。 樹林帯を歩くと、何故か精気が蘇ってきます。 これらは、草や木から発せられるイオン効果があるからです。山の土息には、心を落ちつかせる要素を含んでいるのです。この日は平日だったけれど、30名ほどの方達とすれ違いました。写真を撮る人。花の香りを確かめる人。水彩画を描く人。等、人其々に初夏の安積山ルートを楽しんでいました。 |
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<安積山の頂> ◇御霊櫃峠から、歩き始めて約二時間20分。 ようやく安積山頂上まで到達しました。心配した雨の天気予報も、うれしい事に時間がずれたらしい。此処から先にも、トレックルートは存在する。安積山と登坂ルートは二箇所ある。熱海温泉方面からのルート。もう一つは、安積山麓にある夏井出部落からのルートである。この二つは、上り坂が多いために敬遠する方も多い。 今回のトレックでは、二人の女性(akatsuka&konno)の方に大変お世話になりました。私は地元なので、デパックの中にカメラ機材を入れただけの簡単装備でした。飲み物は、ペットボトル一本だけ。食べ物は何にも無し。そんな私のお願いに、気軽に応じていただきました。それだけではアリマセン!フランスパン。卵焼き。お菓子。そして冷たいデザートまで戴いてしまいました! 何でも、私が以前出演していたTV番組「ガサガサ隊」を観ていたとのこと。今度、私の山小屋に遊びにきてくれる事を約束してお別れいたしました。 本当にありがとうございました!この場をお借りして御礼申し上げます。 |
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