KFB福島放送 ◆福島の自然 |
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◆今回のお話は、昔から行われていた舟津川のマセ漁がテーマです。猪苗代湖に流れる河川の中で、一番大きな清流です。と言っても流程が10数キロと短いので、水量は余りありません。 しかし、猪苗代湖は酸性質なので魚類が乏しく育ちませんが、ウグイだけは何とか生き延びています。主な漁獲量となるウグイは、産卵期になると一気に遡上してきます。 ◆舟津川のマセ漁は、大正時代から盛んになったと聞きました。 マセとは、砂利混じりの川底に杭を打ち、ヤナギの小枝でシガラを組んで作ります。堰き止められた流れは段差を生じますので、少しだけシガラを緩めて流れ出しを設けます。 ◆シガラから流れ出す下流域(3m以内)に産卵をするんですが、このままでは砂利が汚れて(水垢等)いるために、ウグイが産卵を嫌ってしまいます。ウグイを着床させるには、砂利をジャ籠で満遍なく洗わなくてはなりません。 これが又重労働なんですよ。ジャ籠の柄は杉の丸棒。籠は鉄製で5キロ以上もある。一つのベット(着床)を作るのに約一時間も掛かります。 2.3回投網を打てば、もう使い物になりません。何故って、ウグイの卵が砂利にびっしり食い込んでいるから、次々と遡上するウグイが嫌って通り過ぎてしまうからです。 |
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◆猪苗代湖河口から、3キロほど上流域でご存知ガサガサ探検となりました。タモを持った途端に、メンバー4人は早速ガサガサに突入。 ◆舟津川には、ある想い出があるんですよ。 中学二年生の頃から、学校サボっては舟津川に魚釣りに行きました。その当時の舟津川は、5月から7月まで両岸帯は釣り人で埋め尽くされていたんです。その殆どは、郡山のウグイ釣り師。郡山市からは、50ccのバイクでガタ凹の三森峠を抜けて一時間も掛かりました。もちろん、無免許二人乗りですよ。 <観察。発見。感動。> ◆ガサガサに突入すると、いろんな生き物に出会います。3年もガサ入れを経験していると、川面の雰囲気を見ただけでピ〜ンと予感がする。クリアウオーターのカーブ際、ヤマメがライズしそうだなぁ〜と思いつつタモを入れたら、何とヤマメがヒット!ジャ無かった、ゲット! ◆膝下の急流で、こんな所にイワナがと思ったら、まさかのイワナが入り込んでいた。この川は、どうなってんだぁ〜と歓声が木霊するが、昔から渓魚が棲んでいたんです。あれから40数年が過ぎた今でもイワナと山女魚を確認することができたのには感動しましたね。 ◆若菜ちゃんが、怪しげな稚魚を確保。 よく見たら、何と!イトヨではあ〜りませんか!この清流に、営巣地があったんですね。飯野君、ウナギかぁ〜!どれどれと淡水魚ブックを開いていたら、それはドジョウのお化けだよと賢さんの声に大笑い。 |
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「只今奮闘中」 | <大収穫のガサガサ探検となりました!> | ||||
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◆何処の渓流でも見られるアブラハヤは、ここでも繁殖していた。ウグイも常連だが、ここのウグイはチョッと違う生態をしている。猪苗代湖から遡上してくるウグイは、全てが10cmにも満たない魚体ばかりなのである。 何故なのかは定かでありませんが、酸性湖のために成魚なのに育ちが悪いのだと思います。そこで生まれたのが、アカハラのてんぷら。ウグイの天ぷらは、あまり美味しくないと言うのが常識ですが、ここ舟津川では通じません!とにかく美味いんです。 ◆身の締まった小さな魚体は、味がいいんです! 別に変な話をしている訳じゃないよ。取立てのウグイを、炭火で空焼きしてから背割して天ぷらにすると、魚体が反転してエビ型になるんですよ。塩を少し振りかけて頬張ると、サクサクって音がして凄く美味い。誰が料理したのかって、よく聞いてくれました、漁師さんの奥さんにアドバイスされて、わか菜ちゃんが作ったんですよ。 このHPは、ヨシ爺のOriginal .Magazine です。 ガサガサ隊のテーマ曲 |