<石臼と蕎麦粉><蕎麦のこだわり>
■昔から、穀物の碾き出しに使われてきた石臼。
水車の動力で、ゆっくりと引き回されていたために、例え歩留まりが悪くても風味満天の味であった。蕎麦に至っては、手間隙を惜しんでいてはいい粉はできません。だから、動力で回転させる石臼でも、水車の如く超低速で廻しながら粉を碾きだして、さらに篩いで仕分けています。
■自然の郷の蕎麦工房では、岩魚の塩焼き。新鮮なイワナの刺身。岩魚の天麩羅。そして本格手打ち蕎麦がご賞味できます。静かな山麓で、四季の風を感じながら蕎麦の香りを楽しむなんて、豪華な蕎麦屋ではないけれど何処か風流ですよ!どうぞ。御来店くださいませ。ヤマユリが綺麗です。
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[香りブレンド]
■玄蕎麦の皮を取り除くと、薄皮(甘皮)を纏ったヌキとなります。
これを大型の石臼(直径55cm)に投入して、毎分10回転に調整します。普通なら、25sのヌキを15回転で碾きますので、時間は2時間ほどです。しかし、これを低速の10回で碾きますと、5時間も掛かってしまいます。しかし、ここで違うのは時間差だけではありません。石臼に掛かる圧温です。
■高速回転にすると、石臼の温度は40度以上に上昇します。でも、低速回転なら夏場でも30度以下で仕上げる事ができます。これにより、一番大切にしたい風味を飛ばすことなく確保できるのです。篩いに掛けて、蕎麦粉を均一にします。普通なら、蕎麦粉碾きはここで終了です。私は、ここでもう一つ細工をします。
■篩いで弾かれた中には、甘皮が含まれています。
このブツが、風味ある味わいの原点なのです。そう簡単に、捨てるわけにはいきません。再度、小型の石臼に投入してズリを碾き出します。そして、捏ねの過程で必要に応じてブレンドするのです。 |
[捏ねと延ばし]
■蕎麦粉に対して、95%のお湯と水で捏ねに入ります。
手打ちして、直ぐ食する場合は熱湯(80度)45%使用しますが、その日の分を打つときには40度以内の温水を使用しています。これらは、香りを飛ばさない配慮からです。食感とは、見た目味と噛み味。喉越し感。にあります。だから、必要以上の水分過量は御法度です。つまり、水分が多いと切り角(蕎麦生地を切ったときの角)が立ち上がらないからです。
■蕎麦艶を出す時には、小麦粉を繋ぎとするときも御座います。
これが、見た目。喉越し感です。冷水で締めてから、お膳に盛り付けてお出しするまでの時間は、15秒以内としています。蕎麦表面が乾いてしまったら、箸乗りが悪くカエシの中でバラケも悪くなってしまいます。お蕎麦は、一本一本が単独の命です!私の蕎麦切りは荒っぽいので、其処が一番気掛かりですけどね。延し方は、12人前打つ時には、幅85p.長さ130cm。一人前200g。 |
[蕎麦切り]
■延した蕎麦生地を、半分に折り重ねてから三つ折にして切りに入ります。
押し板を、左手に持ちながら1,2ミリ前後でカットするのですが、これがまた難しいものです。少しでもリズムを外したりすると、切り幅がズッコケて割り箸みたいな?蕎麦切りになってしまいます。一番の難しさは、呼吸の乱れかもしれません。
■理想としては、切り幅1.2ミリ。厚み1.5ミリが望むところなんだけど、これがまた難しくて日によってできない時もある。いつかTVで見た(栃木県足尾?)蕎麦切り名人の技。テンポよく、機械仕上げの如く切り揃えていました。何時かはあのように、露天売りの飴やさんのように鼻歌交じりで切ってみたいものです。
●私のお得意は?:ザル豆腐です!これがまた最高の極旨味です。この豆腐は、御予約した方のみ木曜日販売いたします。17cm:500円。
■蕎麦カエシ(浸けタレ)御蕎麦のカエシは、蕎麦の風味を引き立てる役目があります。
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