<スコップ一丁山小屋造り>4 ◇70歳を真近に控えたジサマが、最後の夢と称して最終のネグラを造る決意をしました。体力も無い!ゼニは無い!しかし、意地と度胸と夢がある。そんなオトコの物語です。 ※残念ながらこの物語は、2010年春で終了しました。完成した訳ではなく、諸般の事情により山暮らしからやむなく撤退いたしました。 夢を再びとは願いつつも、現状では叶わぬ夢かもしれません。2012-03。 |
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「山の排水溝」 ■山の中に、何らかの建て屋を造ろうとすると、水周りが一番大切になる。一番必要なのは飲料水。次に生活雑排水となる。生活していく中での排水には、キッチンからの排水と風呂の排水。浄化槽。そして雨水の処理と傾斜面対策が必要になる。最初は簡単に考えていたが、後々浄化槽設置に対して頭が痛くなってくることに。 先ずは、山の斜面からの雨水を一時的に集める事になる。 立ち木斜面に沿って50M溝を掘り、一番低い所から造成地25mの斜面を横切り。更に3Mの土手を降りてから車道3mを横切って、小さな堀の中に落水させる事にした。斜面だから溝さえ掘れば流れてくれるのだが、15pのビニ管を6本購入して掘削開始。 文字で書くのはたやすいことなのだが、掘削と言ってもある機械?はトグワとスコップだけ。是を稼動させるには人間の手足が必要なのだ。しかし、若い者ならいざ知らず70歳を目前にしたジサマには大変な仕事になる。 会社の仕事時間にする訳にはいかないので、毎朝明るくなるのを待って起きる。冬場に向かう季節の朝夜明けが遅く、僅か一時間ほどしかない。だから、深さ50cmだけど掘って掘って掘りまくりました。全て目感だったから、完成したら少し曲がっていたので、再調整してしまった。俺の性格は、曲がった事(色事は別)は好きではないのだ!寸法はできるだけキチンと遣りたい。 「建て屋独立基礎」 ■50cm×50p。深さ30cmほどの穴を盛り、25cm厚でステコンする。 次の日あたりに、30cmのコンクリマスを並べていく。其の周辺にコンクリを回しながら枡の中にもコンクリを打ち込んでいく。其の水平は一応帳張り板も後で廻すけれど、殆どがアルミの足場板に水平器を載せただけだった。 見るからに簡単な基礎造りに見えるが、そもそもここに永住するつもりで強固に造っているのではない。この場所は借地だし、己の年から換算しても、後10年とは居ないと思う。事の始まりはプロローグで以前に述べたとおり、自分で夢画いたユートピア事業が破綻して全て売却。負債を背負い込んだまま現在は其の施設の中に居候している状態なのだが、このままでは自分を見失ってしまい兼ねない。もし、そんな事で心に手打ちしてしまったら生きている価値はないと思う。だから、ゼニは無くても根性と明日への夢に向かって突き進んでいくしかないのだ。もし仮に、夢到達目前にして病に侵され病床に横たわったら、延命の為の手術なんてしない。今更、何処で死のうがくたばり様が構わないのだ。其れが運命だからね。もちろん、借財は後世に残したくないものですが。 「コンクリミキサー」 ■7年ほど前に、8坪程のログハウス(現在の仮住まい)を造り上げた事がある。 この時は、70cm幅で深さも70cm深く掘り、捨てコンを打った。其の上には、45cmのボイド管1mを立ててコンクリ仕上げ。その数ザット45個。是はすごく大変でした。ミキサーが無かったから、7トンほどスコップでコンクリを練りました。 今回は、知り合いの方から小型ミキサーを借りていました。是があったから、大変楽に仕事が捗りました。一輪車で1.5回ほどの骨材を入れて、セメント袋半分で仕上げた。最初の一段目工程は意外と早く済んだのだが、1間(182cm)下の斜面に行くと斜面高立ち上げが二倍になる?その下の基礎は、3倍になる。是は大変な事になるかも! ■とりあえず、足場板と水平器だけではどうにもならず、帳張り板を北西に張ってみた。又しても水平器だから、正確ではありません。全体が仕上がった段階で、再調整する事にした。とにかく図面も無いんだから、あたりバッタリです。 「帳張り板」 ■普通なら、この板はレベルで測ってから打ち付けていくものなのだが、残念ながらそんな便利なものは有りません。もちろん、水盛り法でも可能なのだが、別な事情で大袈裟くしたくないのです。つまり、高台の丘陵地に、新材の板を張り巡らせたくないのです。だって、目立ってしまうでしょう。俺はそもそも、潜伏者なのです。 「工事現場」 ■仕事の合い間を縫っては工事再会。 朝夕の天気予報が気になります!11月までなら、コンクリートも凍りつくことも無いけど、12月になれば注意しなければならない。だから、できるだけ基礎造りを進めておきたいものです。とは言っても、休日に一日土方仕事をすると、3日ぐらい足腰が立ちません!やっぱり歳なんですねェ〜。そうと分かっていても、心は35歳と思っています。だから、明日に向かって突き進むだけなのであります。それでは又!! |
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